鹿児島の離島医療支援体制

鹿児島の看護師求人ガイド~離島医療の現状~

看護師求人から離島医療の解説まで~鹿児島のすべてがここにある!

ここでは鹿児島の離島医療を支援するさまざまな体制についてご紹介していきたいと思います。

離島医療を支援するための方策

鹿児島には、未だに無医島が残っており離島医療の拡充は目下最優先の課題といえます。

離島医療支援体制人の住んでいる離島が27もある鹿児島県ではやむを得ないことですが、少しでもへき地医療を拡充して、島に住む方々が安心して暮らせるように変えていかなくてはなりません。実際、県内には12の無医地区と36の準無医地区が存在しており、そのうち無医地区4ヶ所、準無医地区33ヶ所が離島です。

また、無医地区ではないにしても、離島診療所だけでは充分な医療が提供できない場合が多くあり、ほとんどの診療所はプライマリ・ケアしか提供できていません。

とはいえ、鹿児島県や鹿児島大学では離島医療をすこしでも拡充しようと様々な対策を行っており、こちらではその一端をご紹介したいと思います。鹿児島で医療に従事しているのなら、是非ともこういった事例を知っておきたいものです。

鹿児島大学が提供するITカルテ

ITKarte鹿児島大学がへき地医療の小児医療体制拡充を目指して提供しているサービスにITKarte(ITカルテ)というものがあります。

利用を希望する患者さんがITカルテの患者会員に登録し、ITカルテを利用している医師の診察を受ければ、家で自分の病状についてしっかり確認することが可能。

さらに、ITカルテに対応している医療機関同士でも情報共有が行われるため、病院とかかりつけ医の情報共有が円滑化することで病診連携がスムーズになるといったメリットが得られるのです。

また、会員登録している限りはずっとカルテが保存されるので、後々に何らかの理由でカルテが必要になった時も便利。普通の病院ではカルテの保存期間は5年ですが、ITカルテは継続的に保存してくれるというわけです。セカンド・オピニオン外来を受診する場合にも、写真などの貸し出しをしてもらう必要がないのでスムーズになります。

鹿児島県立病院局のへき地医療支援機構

鹿児島県の組織である鹿児島県立病院局では、離島を含めた僻地の医療を拡充するために代診医師派遣などの取り組みを行うへき地医療支援機構を運営しています。へき地医療支援機構と市町村、へき地医療拠点病院が連携して、各地の僻地診療所などに医師の欠員が出た場合、拠点病院から代診医を出向させるシステムを確立しているのです。

医師派遣を行う拠点病院は姶良・伊佐保健医療圏の県立北薩病院および県立姶良病院、南薩医療圏の県立薩南病院、肝属医療圏の県民健康プラザ鹿屋医療センター、奄美医療圏の県立大島病院など。制度のさらなる拡充に期待したいところですが、へき地医療を支えるためのシステムが体系的に整備されているのは良いことだと思います。